便潜血陽性

便潜血陽性とはどのような状態か

便潜血陽性とは、採取した便のなかに、血液が混じる状態です。消化管からじわじわと出血していることが予想されます。痔や胃がん、大腸がん、直腸がん等の可能性があります。便に混ざる血液は、鮮やかな赤色から暗赤色が多いです。目に見えなくても少量の血液が混じる場合もあります。それを見つけることができるのが便潜血検査です。健康診断や大腸がん検診により、便潜血陽性の結果が出た場合には、大腸カメラを使用した精密検査や治療が必要になります。当院へご相談ください。

大腸がんとは

大腸がんは、大腸粘膜ががん化して増えた状態です。自覚症状がなく病気が進行するため、早期に見つけるためにも、大腸カメラが大切になります。検査中に、前がん病変である大腸ポリープが見つかった際は、内視鏡により切除治療ができます。大腸ポリープを早い段階で除去することにより、将来の大腸がんの発症を予防できます。大腸がんが進行すると、侵襲の強い手術治療が必要になり、身体に大きな負担がかかります。そのため、大腸がんは早期発見、早期治療が重要になります。

血便、下血、便潜血の違い

血便

血便とは、一般的に赤い血が混じる便のことです。大腸や肛門等の下部消化管から出血した場合をいいます。肛門からの出血だと鮮やかな赤に、大腸からの出血だと暗赤色になる場合が多いです。また、血便とあわせて、疲れや全身倦怠感、痛み、嘔吐、発熱、便秘下痢、残便感がみられることがあり、病気が潜んでいる場合もあります。

血便

下血

下血とは、胃や十二指腸等の上部消化管からの出血した場合をいいます。胃や十二指腸で出血すると、便として排出されるまでに時間がかかり、コールタールのような黒っぽい便がみられます。出血が多いと暗赤色になる場合があります。

便潜血

便潜血とは、肉眼では見えないくらいの微量の血液が便に混じる場合をいいます。便潜血検査は、主に大腸がん検診として行います。

便潜血陽性を放置するとどのようになるか

食物が便として排泄される過程で便に血が混ざることは通常ありません。検査により、便潜血陽性がみられた方は、大腸がんかもしれません。検査で陽性といわれた方は、消化器内科を受診しましょう。

便潜血検査陽性といわれた方へ

便潜血検査陽性といわれた方は、2次検査である大腸カメラを受けてください。便に血液が混じる病気には、大腸がん以外にもたくさんあります。大腸カメラによる確定診断を行いましょう。

大腸カメラは早期大腸がんを見つけられる

大腸カメラは、大腸粘膜を直接みるため、早期大腸がんを見つけられる唯一の方法です。当院の大腸カメラは、最新の内視鏡システムを導入しているため、微細な病変も見つけられます。また、組織の一部を採って生検に出すことにより、確定診断ができます。当院では、内視鏡検査に精通した専門医による検査を行っています。最新の医療システムや高い技術により、患者さんの不快感を最小限におさえて、精度の高い検査を行っています。大腸カメラが苦手な方も、安心して来院してください。

便潜血陽性をきっかけにして

便潜血検査では、便中にある肉眼ではみえない微量の血液を見つけられます。便潜血検査陽性は、食道や胃、腸、肛門のいずれかで出血がみられる場合があります。ただし、便潜血検査により、陽性でも大腸がんでない場合もあります。陰性であっても大腸がんである場合もあります。消化管で出血が起こる疾患には、他にもたくさんあります。便潜血検査陽性の結果が出たら、これをきっかけに大腸カメラを受けていただくことを推奨しています。

便潜血検査陰性といわれた方へ

便潜血検査の結果が陰性であっても、見つけられない大腸がんが潜んでいる場合があります。陰性だからといって、大腸がんではないとはいえないほど、信頼性が高い検査ではありません。便潜血検査陰性の方も、大腸がんの発症リスクが高まる30歳を超えたら、大腸がんを早期に見つけるためにも、大腸カメラを受けていただくことを推奨しています。

当院の大腸カメラの特徴について

痛みの少ない大腸カメラを行います。検査により、痛かったり、つらい思いをされた方は少なくありません。 だからこそ、当院では痛みの少ない挿入法を取り入れています。お腹が張りにくいガスの使用や状況に応じて、鎮静剤や局部麻酔等を使用して、苦痛をおさえた内視鏡検査を行います。当院の院長は、内視鏡専門医として豊富な経験をもとに、患者さんが安心して検査や治療を受けていただけるように、サポートいたします。初めて検査を受けられる方や検査が不安な方もご相談ください。

大腸カメラ